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平成10年度厚生科学研究事業報告
―アレルギー疾患を抑制する天然薬物シジュウムの研究―より

小児アトピー性皮膚炎に対するシジュウム塗布剤の臨床効果

                    (東邦大学第二小児科学教室 鈴木五男助教授)
要旨
アトピー性皮膚炎はカユミを伴った慢性の皮膚疾患として定義つけられている。本症状を
軽減することはアトピー性皮膚炎の治療をするうえにきわめて有用な手段となる。そこで
抗アレルギー作用のある南米産フトモモ科シジュウムにより生成された塗布製剤を用い、
小児を中心にアトピー性皮膚炎の小児50名にシジュウムの塗布剤3ヶ月投与、観察し、
「カユミ」および皮膚所見を点数化し、評価した。同時にN−メチルヒスタミン(NMH)、血
中ECP(Eosinophil Cationic Protein)値およびヒスタミン遊離試験(HRT)を実施した。
その結果、シジュウム「カユミ」効果では使用2週より有意にカユミが軽減し、それと共に
皮膚症状の改善も認められた。また炎症の目安となる血中ECP値は塗布前と終了時で
は有意に低下していた(P<0.01)。同様に「カユミに」影響する科学伝達物質の一つで
あるヒスタミンの代謝産物である尿中NMHは塗布前と終了時では有意(P<0.05)に
低下していた。以上のことからシジュウム塗布剤はアトピー性皮膚炎のカユミに有効な手
段と考えられ、治療薬の軽減に繋がると思われる。

クリームで8割近くが改善


2歳から38歳までのアトピー性皮膚炎の患者さん18人にシジュウムクリームを、朝・昼
又は夕方・入浴後・寝る前の1日3〜4回、3ヶ月間塗ってもらいました。これまで使って
いた治療薬は平行して使用し、症状が改善して必要なくなれば、減らしたりやめました。
シジュウムクリームを使用する前の、患者さんの平均のIgE値が678.4IU/mlでした。
一般の大人の平均値が250IU/mlですから、かなり高いといえます。18名を重症度に
分けると、軽傷5人、中等症8人、重症5人でした。3ヶ月クリームを塗った結果は「著名
改善」と「改善」を合わせて61.1%「やや改善」を含めると77.8%という改善率でした。
経過を見ますと、カユミに対する効果は、早い例では1週間から1ヶ月で現れ、皮膚の症
状も、それに遅れて改善されていきました。皮膚の乾燥、発赤、湿潤に対してはきわめて
効果がありましたが、苔鱗化(ゴアゴアした状態)して厚くなっているものには、効果はや
や弱かったようです。しかし、軽症でも重症でも、同じように効果があり、「著名改善」と
「改善」の、患者さんたちは、ステロイドなどの治療薬をほとんど使わないですむようになり
ました。アレルギーの炎症の指標として血清中ECPと呼ばれるものがあります。これはア
レルギーが起こると好酸球が集まってきて特殊なタンパク質を出すことから、そのタンパク
量を測り炎症の程度を知ろうとするものです。今回の調査ではシジュウムクリームの使用
前と使用後で、多くの患者さんのECP値が下がっており、ヒスタミン遊離量も、同じように
低下していました。
 この調査はシジュウムクリームの効力だけ単独で見たものですが、入浴剤か茶剤を
併用すれば、効果は相乗的に高まるのではないかと思われます。

            (実業の日本「シジュウムでアレルギーを治そう」)より抜粋

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